当連盟北海道支部における著作権侵害事件と二次被害拡大防止のお願い

一般社団法人日本マンドリン連盟 北海道支部長 安部 雅則

 

 札幌市民芸術祭マンドリン音楽祭(主催:札幌市民芸術祭実行委員会・札幌市・公益財団法人札幌市芸術文化財団)は、公的機関がマンドリン音楽を対象として定期的に開催している音楽祭として、斯界では貴重な行事となっており、協力機関として一般社団法人日本マンドリン連盟北海道支部が実質的な運営を任されておりますが、平成29年5月28日日曜日に開催された同音楽祭で来場者に配布したプログラムの制作に当たり、以下のとおり著作権を侵害した件につき、お詫び申し上げます。

 当該プログラムの曲目解説中、『序曲ニ短調』(サルヴァトーレ・ファルボ=ジャングレコ作曲)については、インターネット上のサイト「マンドリン資料室」(サイト管理者・著作権者:本井 理 氏、サイトURL:http://mandolin.music.coocan.jp)に公開されている解説文を引用しましたが、

 

1.サイト上にサイト管理者が著作権を有する旨が表示され、出所を明記すれば引用可とあるにも関わらず、その条件を遵守せず(著作権法第32条違反)、

2.原文においては、著作権尊重の観点から作曲者の氏名をフルネームで表記しているにも関わらず、無断で「ファルボ」と改変したほか、著作権者に無断で複数箇所を改変した上(著作権法第20条違反)、

3.「イタリアマンドリン百曲選第14集より 中野二郎氏抜粋」(ママ)と虚偽の出所を不勉強な独断により加筆してしまいました(著作権法第121条違反)。

 

特に3については、刑事罰として一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金、又はこれらが併科される刑事犯罪であり、著作権者による告訴の有無に関わらず、司直の捜査を受け、罪に問われる可能性のある非親告罪に該当します。

以上は全てプログラムの編集を担当した私・安部雅則の責に帰せられるものであり、著作権者様はもとより、事業開始以来、北海道支部を信頼してマンドリン音楽祭の実質的な運営をおまかせいただいてきた主催者各位を裏切ったばかりか、音楽祭の実現にご尽力された故・森田太郎先生(北海道支部二代目支部長)の功績を貶め、ご参加いただいた各演奏団体を含む支部会員の皆様方にも多大なご迷惑をお掛けしてしまう結果となり、率先して著作権を尊重しなければならない当連盟の役員として慚愧に堪えません。

私・安部雅則は、こうした責任を痛感し、主催者より委嘱されていた平成29年度札幌市民芸術祭マンドリン音楽祭部会委員を辞する旨を申し出て、受理されました。

しかしながら、著作権者様におかれましては、ご存命中、楽曲研究の面で格別のご厚情を得ておられた故・中野二郎先生のお名前が穢され、虚偽の出所として頒布された件についてお怒りが鎮まらず、未だにお許しいただけない状況であることから、今後は、刑事罰を含め、いかなる処分も甘んじて受ける所存であるほか、北海道支部長をはじめとする当連盟の一切の役職を辞する覚悟であります。

遺憾ながら、斯界においては、曲目解説の使いまわし引用や無断改変が横行しており、今後、二次被害が拡大する懸念も拭えないため、この場をお借りして上記曲目解説からの引用は絶対に行なわないよう、お願い申し上げますとともに、当該プログラムを入手した方がおられましたら、お手数ですが北海道支部事務局まで送料受取人負担にてご送付いただきますよう、お願い申し上げます。

 

なお、著作権者様におかれましては、サイト上の情報を利用される場合、出所としてサイト名称もしくはURLアドレスのいずれかを明記すれば引用は自由であり、文章圧縮や新規執筆の要望を受けた際は、ご本人様が無償で対応しているとコメントされている件について申し添えます。